危ない薬と危険な手術 2
前回は危ない薬についての雑文でした。
今回は危険な手術について。
危険な手術と聞いて思い出したのが『基地外に刃物』(誤字)という言葉です。参考までに会社社長・弁護士と並び、外科医はサイコパスが多い職業といわれています。
サイコパス=精神病質者であっても仕事が出来ないわけでなく、知能が高く暴力性の低い精神病質者は、社会的に高い地位に就いていることも多いそうです。
*スティーブ・ジョブス(経営者)、ウインストン・チャーチル(政治家)などもサイコパス度が高いと言われているそうです。
本題の危険な手術です。
私が自分(家族)が手術を受けるときは、以下に注意します。
・外科医の年齢が35歳(専門外科医取得、外科医としての経歴が7年)以上
・考えに共感できるものがあり、この人なら任せられそう(要は相性が良さそう)な主治医
・外科医は最低二人いること。
・病院の規模は100前後-200床ぐらいまで。大きすぎる病院(教育病院)は避ける。
---解説---
私は大学病院、市中病院で外科の研修をしました。
クリニックの看板にも外科を挙げています。
でも、クリニックで大腸癌の手術を受けようとするひとはいませんし、出来ません。当然です。
病院で外科を挙げているところでも、外科医が一人では盲腸が精一杯で、盲腸でも炎症が広がっていれば手が足りずお手上げです。
*本当かどうか知りませんが、痔になった肛門外科の先生が自分で自分の痔の手術をしたことがあったそうです。思わぬ出血のため貧血になり、意識が薄れそうになりながら救急車を呼んだとのこと・・・
しかし、熟達した外科医が二人いれば、ほとんどの事は出来ます。
手術機器も進歩しており、普通の腕の先生なら、消化器外科で手を出しにくい領域は肝臓、膵臓、食道。専門性が必要なのは血管、循環器外科ぐらいでしょうか。胃癌、大腸癌は症例も多いので、よっぽどの場所でなければ大丈夫と思います。
整形外科も、器械が良くなっているのであまり失敗はないと思います。
耳鼻科も顔の骨をいじるようなことは一人ではキビシいですが概ね一人で問題なし。眼科などもお一人でされている開業医の先生が日帰り手術の看板を挙げているのをよく見かけます。
もちろん外科医でも腕の良くない先生はいます。そういう先生はほとんどの場合、腕が良くないことを自覚していて、外科の専門医を取ったあたりで、自分に手が出せる範囲の事だけをするようになります。このご時世、ムリすれば訴えられかねません。また、ムリせずとも十分食っていけるので、ムリする理由がありません。
市中病院では外科医は手術をするために雇われています。
もう一度書きます。手術をするために外科医はいます。
手術が出来ない外科医は、吠えない番犬みたいなもので、閑職に追いやられます。
今まで働いたことのある病院で、療養病棟の担当は、結構な確率で外科の専門医を持っておられる高齢の先生でした。
---つづく---